2021年 11月 09日
日本一になりました! |
今月第一週は5日金曜日からお休みをいただきまして、
店主とチーム員数名で千葉県は千葉市にて行われたXCC/XCE全日本選手権に行ってきました。
先に書いておきます。
当店のチームのライダー・森下尚仁(もりした なおと)が日本一になりました!
さて、このXCC/XCE全日本選手権というレース。
昨年は昔観客にて行われた大会なのですが、今年は緊急事態宣言も解除された事もあってか
TIPSTAR Urban MTB Festival in 千葉公園
というイベント内のいちプログラムとして開催されたようです。
ようです、と言いますのも現地にいても他をほぼ見ていないので、完成して御披露目となったTIPSTARドームも外から見ただけですし、(駐車場からの移動でそれこそドーム横は何往復もしました 笑)
一般来場者ゾーンにはトイレと食事の手配に行った程度だったのです。
ではそんな風に脇目も振らずに何をしていたか?
と言いますと、やはりレースなのですね。
しかも全日本。
僕らがいつも参戦しているXCOというのは今年のオリンピックでも正式種目になっていた、
登りあり下りありの4km程の山道を一時間半前後周回していくレースです。
クロスカントリーオリンピックの略でXCOと表記しますが、基本的に『クロスカントリー』とだけ呼ばれます。
XCCというのは2km以内のコースを20分~60分(時間は大会により異なります)周回して順位が決まります。
いつも参戦しているXCOの公式戦では、決勝前日に上位カテゴリーの選手のみが参加して翌日のスタート順が決まったりする予選として催されていたりします。
クロスカントリーショートトラック、略してXCC。XSTでないのは当初『ショートサーキット』と呼称されていた名残りです。
XCEというのはさらに短く、1km以内の登りも含めたコースで行われます。
4名前後が同時にコースに入り、上位2名ずつが次のレースに勝ち上がるトーナメント形式です。
BMXやオートバイのMXレースをご存知の方は見慣れた方式かもしれません。
クロスカントリーエリミネーターの略でXCEと表記します。
今回はそのXCCとXCEの日本一を決める大会です。
金曜日に福岡を出発。
夜に千葉に付いて就寝、
土曜日朝に会場入り。
いつもと違ってブーステント等が使えませんが、
一般来場者も多かったのでそれはしょうがないかなぁ、と。
スタート地点そばに色々持っていくのは大変なので、
整備は駐車場で済ませてしまいます。
移動も多いのでスタッフの移動用にピットバイクはSPECIALIZED LEVOを用意。
選手のバイクに何かあった時はLEVOの駆動系パーツがそのまま部品取りになります(笑)
受付を済ますとそこから先はレース関係者のみ通れるPCR陰性者通路を通ってスタート地点へ。
ええ、ライダーのみならず、サポートスタッフ全員PCR検査を済ませました。
ちょっと面倒ですが開催地の地元の皆さんの安心に少しでも繋がれば、と思います。
試走開始時間になると
翌日のXCCにだけエントリーしていた正屋さんのチーム、MASAYA YOUNG RIDERSの岡山選手が一緒に試走してくれました。
彼が居なければナオトの優勝は無かったと思うのです。
幼い頃から『九州ユニオン』のチームメイトであった同年代の岡山選手が移動から居てくれたから、試走も一緒にたくさんしてくれたからこそ、この日の勝ちがあったのは間違いありません。
予選はタイムトライアル。
一名ずつゲートに入り…
自分の番が来たらスタート。
ここでのタイム順に、出走する組が割り振られて行きます。
周りのライダーが誰か?そのライダーは調子が良いのか?それに加えていつもは一緒に走らないDHのライダー等も参加していますから、
ハッキリ言って予測がつきません。
そして注目の組は…
春先にオートポリス参戦のお手伝いをさせていただいたオリンピアン、山本幸平プロのチームの北林仁選手、
ジャンクスポーツ等にも出演されていたDH現役トップライダーの井出川直樹プロと同じ組…
あ、ヤバいかもしれない…
が、そんなレース、始まってみると一周を終える頃に井出川選手はわざとゆっくりとしかし高くジャンプを飛び、その後はわざと先に行かせるようにウチの選手を抜かさせ、
その後も至るところで後続のライダー、北林選手に譲るように踏むのを止めたりしていきます。
直接聞く機会がなかったので聞いていませんが、若いライダー達に花を持たせるようにしながら自身は二度とも大きくジャンプを飛んでレースを終えていきました。
そんなこんなで次のレースは
北林選手と北海道・BG8の野澤選手に気を付けなければ…
レース展開は野澤選手が飛び出しますが、二周目中盤の坂で抜き去ってからしっかりと一位ゴール。
メカニックとしては野澤選手のローター?が踏む度にギコギコ言っていたのが気になります。
とか言ってたら準決勝です。
先程のレースから一緒に勝ち上がった野澤選手、
シクロクロスでも有名な東洋フレームのライダー、竹之内悠選手、
DHのトッププロ永田準也選手と出走です…
爆発力のあるDHライダー、
上手さに定評のある竹之内選手、
まだ高2でエリートを走る野澤選手、
周りは誰も速い選手ばかりの中…
竹之内選手に次いで2位でフィニッシュ!
決勝進出です!
決勝レースは最終レース。
竹之内選手、
北林仁選手の兄、北林力選手(間違いなく今大会の優勝候補。何せ昨年のXCE2位ですし、XCO・U23チャンピオンですし、ユース、ジュニア、そしてU23と全日本チャンピオンを獲り続けてきた選手です)
そしてアキュパワーレーシングの中本龍吉選手(何年も前からエリミネーターが強い選手です)。
さすがに決勝レース、全員強い。
間違いなくウチのライダーが一番の無名ですし、
一番ウチがチームとしても弱い。
でも、走り出せば他のライダーのバイクに負けない整備をしてきたし、
ライダーが信じられるバイクをライダーと話しあって詰めてきた自負もある。
転倒したりトラブルがあれば即終了のこのレースで、
あとはライダーを信じるだけ。
その後はもう、
色々思うところもありますが、それは全てたら・ればの話。
ウチのライダーが、
ウチで組んだSPECIALIZEDバイクを駆って、
ウチで受けてくれたRETUL fitで出したポジションで、
ウチのチームライダー全員で作ってきたバイクセッティングのノウハウで、
日本一になりました。
そのあとはもう怒涛。
ドーピングコントロールに呼ばれるライダー
男泣きに泣く当店スタッフ/チーム監督草場、
嬉しいやら、あまりのことに実感がイマイチ湧かない僕と選手のお父さん森下さん、
周りの方々が口々におめでとうと言ってくれるけれども、
いやもうなにがなんだか分からない(笑)
表彰式のスタンバイをしているナオトにチャンピオンジャージが渡されて…
てっぺんでポディウムに登って…
photo by hideyuki suzuki
バイシクルクラブ等の雑誌でMTB関係の記事や写真に関わってこられたヒデさんに『チームの皆さんも!』て写真撮って貰ったり。
思い出しても夢中で過ごしていたので
冷静に文章を書くことが出来ませんが
この長い1日がYouTubeに無料で上がっています。
https://youtu.be/jXG0KINuI20
予選が2時間40分くらい
一回戦が3時間38分くらい
クォーターファイナルが4時間03分くらい
セミファイナル・準決勝が4時間20分くらい
ファイナル・決勝が4時間39分くらいから見れます。
バイシクルクラブの記事が
https://funq.jp/bicycle-club/article/749738/
シクロワイアードの記事が
https://www.cyclowired.jp/news/node/356676
上記リンク先にそれぞれ載りました!
町の普通の自転車屋のオッサンが組んだ市販バイクを
プロでもない19歳の高専生が駆って、
並みいるプロライダーに競り勝って日本一になれる。
自転車競技って最高ですね!
まさか開店から10年も経たずに自分の夢のひとつが叶うとは思いませんでした。
~以下XCC編に続きますが長いので一旦ここまで~
店主とチーム員数名で千葉県は千葉市にて行われたXCC/XCE全日本選手権に行ってきました。
先に書いておきます。
当店のチームのライダー・森下尚仁(もりした なおと)が日本一になりました!
さて、このXCC/XCE全日本選手権というレース。
昨年は昔観客にて行われた大会なのですが、今年は緊急事態宣言も解除された事もあってか
TIPSTAR Urban MTB Festival in 千葉公園
というイベント内のいちプログラムとして開催されたようです。
ようです、と言いますのも現地にいても他をほぼ見ていないので、完成して御披露目となったTIPSTARドームも外から見ただけですし、(駐車場からの移動でそれこそドーム横は何往復もしました 笑)
一般来場者ゾーンにはトイレと食事の手配に行った程度だったのです。
ではそんな風に脇目も振らずに何をしていたか?
と言いますと、やはりレースなのですね。
しかも全日本。
僕らがいつも参戦しているXCOというのは今年のオリンピックでも正式種目になっていた、
登りあり下りありの4km程の山道を一時間半前後周回していくレースです。
クロスカントリーオリンピックの略でXCOと表記しますが、基本的に『クロスカントリー』とだけ呼ばれます。
XCCというのは2km以内のコースを20分~60分(時間は大会により異なります)周回して順位が決まります。
いつも参戦しているXCOの公式戦では、決勝前日に上位カテゴリーの選手のみが参加して翌日のスタート順が決まったりする予選として催されていたりします。
クロスカントリーショートトラック、略してXCC。XSTでないのは当初『ショートサーキット』と呼称されていた名残りです。
XCEというのはさらに短く、1km以内の登りも含めたコースで行われます。
4名前後が同時にコースに入り、上位2名ずつが次のレースに勝ち上がるトーナメント形式です。
BMXやオートバイのMXレースをご存知の方は見慣れた方式かもしれません。
クロスカントリーエリミネーターの略でXCEと表記します。
今回はそのXCCとXCEの日本一を決める大会です。
金曜日に福岡を出発。
夜に千葉に付いて就寝、
土曜日朝に会場入り。
いつもと違ってブーステント等が使えませんが、
一般来場者も多かったのでそれはしょうがないかなぁ、と。
スタート地点そばに色々持っていくのは大変なので、
整備は駐車場で済ませてしまいます。
移動も多いのでスタッフの移動用にピットバイクはSPECIALIZED LEVOを用意。
選手のバイクに何かあった時はLEVOの駆動系パーツがそのまま部品取りになります(笑)
受付を済ますとそこから先はレース関係者のみ通れるPCR陰性者通路を通ってスタート地点へ。
ええ、ライダーのみならず、サポートスタッフ全員PCR検査を済ませました。
ちょっと面倒ですが開催地の地元の皆さんの安心に少しでも繋がれば、と思います。
試走開始時間になると
翌日のXCCにだけエントリーしていた正屋さんのチーム、MASAYA YOUNG RIDERSの岡山選手が一緒に試走してくれました。
彼が居なければナオトの優勝は無かったと思うのです。
幼い頃から『九州ユニオン』のチームメイトであった同年代の岡山選手が移動から居てくれたから、試走も一緒にたくさんしてくれたからこそ、この日の勝ちがあったのは間違いありません。
予選はタイムトライアル。
一名ずつゲートに入り…
自分の番が来たらスタート。
ここでのタイム順に、出走する組が割り振られて行きます。
周りのライダーが誰か?そのライダーは調子が良いのか?それに加えていつもは一緒に走らないDHのライダー等も参加していますから、
ハッキリ言って予測がつきません。
そして注目の組は…
春先にオートポリス参戦のお手伝いをさせていただいたオリンピアン、山本幸平プロのチームの北林仁選手、
ジャンクスポーツ等にも出演されていたDH現役トップライダーの井出川直樹プロと同じ組…
あ、ヤバいかもしれない…
が、そんなレース、始まってみると一周を終える頃に井出川選手はわざとゆっくりとしかし高くジャンプを飛び、その後はわざと先に行かせるようにウチの選手を抜かさせ、
その後も至るところで後続のライダー、北林選手に譲るように踏むのを止めたりしていきます。
直接聞く機会がなかったので聞いていませんが、若いライダー達に花を持たせるようにしながら自身は二度とも大きくジャンプを飛んでレースを終えていきました。
そんなこんなで次のレースは
北林選手と北海道・BG8の野澤選手に気を付けなければ…
レース展開は野澤選手が飛び出しますが、二周目中盤の坂で抜き去ってからしっかりと一位ゴール。
メカニックとしては野澤選手のローター?が踏む度にギコギコ言っていたのが気になります。
とか言ってたら準決勝です。
先程のレースから一緒に勝ち上がった野澤選手、
シクロクロスでも有名な東洋フレームのライダー、竹之内悠選手、
DHのトッププロ永田準也選手と出走です…
爆発力のあるDHライダー、
上手さに定評のある竹之内選手、
まだ高2でエリートを走る野澤選手、
周りは誰も速い選手ばかりの中…
竹之内選手に次いで2位でフィニッシュ!
決勝進出です!
決勝レースは最終レース。
竹之内選手、
北林仁選手の兄、北林力選手(間違いなく今大会の優勝候補。何せ昨年のXCE2位ですし、XCO・U23チャンピオンですし、ユース、ジュニア、そしてU23と全日本チャンピオンを獲り続けてきた選手です)
そしてアキュパワーレーシングの中本龍吉選手(何年も前からエリミネーターが強い選手です)。
さすがに決勝レース、全員強い。
間違いなくウチのライダーが一番の無名ですし、
一番ウチがチームとしても弱い。
でも、走り出せば他のライダーのバイクに負けない整備をしてきたし、
ライダーが信じられるバイクをライダーと話しあって詰めてきた自負もある。
転倒したりトラブルがあれば即終了のこのレースで、
あとはライダーを信じるだけ。
その後はもう、
色々思うところもありますが、それは全てたら・ればの話。
ウチのライダーが、
ウチで組んだSPECIALIZEDバイクを駆って、
ウチで受けてくれたRETUL fitで出したポジションで、
ウチのチームライダー全員で作ってきたバイクセッティングのノウハウで、
日本一になりました。
そのあとはもう怒涛。
ドーピングコントロールに呼ばれるライダー
男泣きに泣く当店スタッフ/チーム監督草場、
嬉しいやら、あまりのことに実感がイマイチ湧かない僕と選手のお父さん森下さん、
周りの方々が口々におめでとうと言ってくれるけれども、
いやもうなにがなんだか分からない(笑)
表彰式のスタンバイをしているナオトにチャンピオンジャージが渡されて…
てっぺんでポディウムに登って…
photo by hideyuki suzuki
バイシクルクラブ等の雑誌でMTB関係の記事や写真に関わってこられたヒデさんに『チームの皆さんも!』て写真撮って貰ったり。
思い出しても夢中で過ごしていたので
冷静に文章を書くことが出来ませんが
この長い1日がYouTubeに無料で上がっています。
https://youtu.be/jXG0KINuI20
予選が2時間40分くらい
一回戦が3時間38分くらい
クォーターファイナルが4時間03分くらい
セミファイナル・準決勝が4時間20分くらい
ファイナル・決勝が4時間39分くらいから見れます。
バイシクルクラブの記事が
https://funq.jp/bicycle-club/article/749738/
シクロワイアードの記事が
https://www.cyclowired.jp/news/node/356676
上記リンク先にそれぞれ載りました!
町の普通の自転車屋のオッサンが組んだ市販バイクを
プロでもない19歳の高専生が駆って、
並みいるプロライダーに競り勝って日本一になれる。
自転車競技って最高ですね!
まさか開店から10年も経たずに自分の夢のひとつが叶うとは思いませんでした。
~以下XCC編に続きますが長いので一旦ここまで~
by CCtech
| 2021-11-09 22:13
| 日々の出来事
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