2014年 02月 27日
カリカリカリカリ… |
世にハブメーカーは数ありますが、
本当に高い評価を受けているハブメーカーというのは、
存外に少ない気がします。
この『高い評価』というのは何も
『○○というレースで勝った』とか
『どこどこのチームも使っている』とかではなく、
『ユーザー単位、ショップ単位で評価の高いもの』という意味で、です。
回転性能(回り易さ)やハブ剛性(ハブ自体の強さというか歪みにくさというか)だけでなく、
メンテナンス性(手入れのし易さ)や価格(高すぎてもダメ)
仕様の豊富さ(色んなリムやホイールに使える)といった
多方面のバランスに優れたハブ。
という事ですね。
耐久性や防塵性といった評価軸もありますが、
それら諸々を含めての『評価』と言う事にしておきます。
で、そんな高評価を得ているハブメーカーの一つに、DTがあります。
あのスポークのDTです。
自社の完組ホイールだけでなく、
各社のオリジナルホイールへのハブ供給でも有名です。
ここ最近ではファストフォワードやROVALやGIANTの完組ホイールに組まれている
DTハブをいくつか触る機会がありましたが他にもけっこうあります。
(そういえばこの数ヶ月内で他にもボントレガーや
レイノルズの完組でDTハブ絡みの作業をしたような…
いっぱいありますねぇ、DTハブの完組ホイール)
このDTのハブシステムには
カリカリ音を発生させるスターラチェットという機構が組み込まれています。
シンプルながらも高耐久でいて、それゆえにメンテナンスも割と簡単な
良いシステムだと思います。
専用工具も用意されていて、
ユーザーやショップ単位でのメンテナンスをサポートする姿勢も、僕は好きです。
代理店との往復運賃や無用な中間マージンや発送に関わるタイムロスが
メンテナンスの機会を減らし、
結果製品寿命を短くしてしまう事を嫌っているんじゃないかと思います。
僕の勝手な想像ですけれども。
なんにせよ、こういったメーカーと代理店の姿勢は素晴らしいと思います。
『ユーザーが勝手に弄って壊したら誰が責任を取るんだ?』
という後ろ向きなスタンスでなく、
『ユーザー単位でも積極的にメンテナンスしてもらって、永く製品を使って欲しい』
という前向きなスタンスは、
『良い製品を作っている』という誇りの現れのようにも思うのです。
『良い製品、複雑で緻密で繊細なシステムだから、ユーザーやショップは触らないでね』
というのも間違いではないと思うのですが、僕は前者を強く支持します。
閑話休題。
で、このスターラチェット。
普通は18ノッチなのですが、36ノッチにするアップグレードパーツがあります。
18ノッチは20度刻み、36ノッチは10度刻みです。
クランクを時計に置き換えると分かりやすいかもしれません。
ノッチが噛み合わないギリギリの状態で12時の位置から踏み出すとしてその際に、
フリーのノッチが噛み合うまでに若干の空走があります。
60をそれぞれで割ると18は3.33(以下割り切れません)36は1.66(同じく割り切れません)。
18ノッチは秒針(分針でもおなじですが)にして3秒ちょっと分、空走します。
その間、踏む力はタイヤどころかチェーンにすら伝わっていません。
36ノッチは秒針にしてその半分、1.6666(以下続く)秒分しか、空走距離はありません。
つまりそれだけ早く、ロスなく力をタイヤに伝えられるのです。
ゼロスタート時や巡航時のペダリングには影響しませんが、
コーナーで足を止めたりシチュエーションによって足を休めたりした後に、『踏み足す』際にロスなく、
より細かな動作でギヤが掛かるので、反応性が良くなるのが36ノッチ化のメリットです。
ですがこの部品がけっこう値が張ります。

と思ってたら、ROVALの一部のホイールには標準で装備されていました・・・。
恐るべし、スペシャライズド。
(これが言いたかった)
本当に高い評価を受けているハブメーカーというのは、
存外に少ない気がします。
この『高い評価』というのは何も
『○○というレースで勝った』とか
『どこどこのチームも使っている』とかではなく、
『ユーザー単位、ショップ単位で評価の高いもの』という意味で、です。
回転性能(回り易さ)やハブ剛性(ハブ自体の強さというか歪みにくさというか)だけでなく、
メンテナンス性(手入れのし易さ)や価格(高すぎてもダメ)
仕様の豊富さ(色んなリムやホイールに使える)といった
多方面のバランスに優れたハブ。
という事ですね。
耐久性や防塵性といった評価軸もありますが、
それら諸々を含めての『評価』と言う事にしておきます。
で、そんな高評価を得ているハブメーカーの一つに、DTがあります。
あのスポークのDTです。
自社の完組ホイールだけでなく、
各社のオリジナルホイールへのハブ供給でも有名です。
ここ最近ではファストフォワードやROVALやGIANTの完組ホイールに組まれている
DTハブをいくつか触る機会がありましたが他にもけっこうあります。
(そういえばこの数ヶ月内で他にもボントレガーや
レイノルズの完組でDTハブ絡みの作業をしたような…
いっぱいありますねぇ、DTハブの完組ホイール)
このDTのハブシステムには
カリカリ音を発生させるスターラチェットという機構が組み込まれています。
シンプルながらも高耐久でいて、それゆえにメンテナンスも割と簡単な
良いシステムだと思います。
専用工具も用意されていて、
ユーザーやショップ単位でのメンテナンスをサポートする姿勢も、僕は好きです。
代理店との往復運賃や無用な中間マージンや発送に関わるタイムロスが
メンテナンスの機会を減らし、
結果製品寿命を短くしてしまう事を嫌っているんじゃないかと思います。
僕の勝手な想像ですけれども。
なんにせよ、こういったメーカーと代理店の姿勢は素晴らしいと思います。
『ユーザーが勝手に弄って壊したら誰が責任を取るんだ?』
という後ろ向きなスタンスでなく、
『ユーザー単位でも積極的にメンテナンスしてもらって、永く製品を使って欲しい』
という前向きなスタンスは、
『良い製品を作っている』という誇りの現れのようにも思うのです。
『良い製品、複雑で緻密で繊細なシステムだから、ユーザーやショップは触らないでね』
というのも間違いではないと思うのですが、僕は前者を強く支持します。
閑話休題。
で、このスターラチェット。
普通は18ノッチなのですが、36ノッチにするアップグレードパーツがあります。
18ノッチは20度刻み、36ノッチは10度刻みです。
クランクを時計に置き換えると分かりやすいかもしれません。
ノッチが噛み合わないギリギリの状態で12時の位置から踏み出すとしてその際に、
フリーのノッチが噛み合うまでに若干の空走があります。
60をそれぞれで割ると18は3.33(以下割り切れません)36は1.66(同じく割り切れません)。
18ノッチは秒針(分針でもおなじですが)にして3秒ちょっと分、空走します。
その間、踏む力はタイヤどころかチェーンにすら伝わっていません。
36ノッチは秒針にしてその半分、1.6666(以下続く)秒分しか、空走距離はありません。
つまりそれだけ早く、ロスなく力をタイヤに伝えられるのです。
ゼロスタート時や巡航時のペダリングには影響しませんが、
コーナーで足を止めたりシチュエーションによって足を休めたりした後に、『踏み足す』際にロスなく、
より細かな動作でギヤが掛かるので、反応性が良くなるのが36ノッチ化のメリットです。
ですがこの部品がけっこう値が張ります。

と思ってたら、ROVALの一部のホイールには標準で装備されていました・・・。
恐るべし、スペシャライズド。
(これが言いたかった)
by cctech
| 2014-02-27 23:46
| 日々の出来事
|
Comments(0)